3年以内に3割が辞めてしまうという現状
離職率とは?
離職率は、ひと月や1年、3年といったようにある一定の期間内でどれだけの人が辞めたかを表しています。この離職率によって会社の定着率が分かり、この会社が優良企業かどうかを見極める材料になります。しかし、この期間は厳密には定められていないため注意が必要です。中には離職率を0%として算出するために、ひと月で算出している会社もあります。そういった会社は算出しているひと月を教育期間として優しく接し、教育期間終了後はがらりと態度を変えて厳しく接するなど態度の落差を激しくする可能性があり、優良企業とは言い難いところですが、離職率として見ると、教育期間のひと月に辞める人がいなければ0%として計上することができるため、離職率の低い優良な企業であるとみなすことができます。離職率は企業を判断する上でひとつの基準となりますが、数値以外の部分にも気を配るようにしましょう。
離職率の調べ方
離職率は企業を判断する材料のひとつですが、個人で離職率を調べるのは限界があります。大卒3年以内の離職率が掲載されている「就職四季報」を利用しましょう。離職率をはじめ企業のさまざまな情報が掲載されているため、企業を判断する上で欠かせない一冊です。けれども掲載されている企業の多くは大手ばかりなので、それ以外の企業の離職率を知りたい場合はその企業で働いている人に直接聞いてみましょう。具体的な数字が分からなくても雰囲気などからどの程度か把握することは可能です。
離職する理由
新卒社員が3年以内に離職する確率はおよそ30%、という離職率のデータがあります。「ゆとり世代」というフレーズも絡めて大きく取り沙汰されていることもあり、最近の話であるように思われがちですが、過去のデータを見ても若干のずれはあるにしろ、30%前後の数値を叩き出しているためゆとり世代云々の話ではないことが分かります。離職する理由は人によって違いはありますが、やりがいがない、給料が低い、人間関係になじめない、といったようにネガティブな理由が多く見られることが新卒3年以内の離職理由の特徴です。それには学生時代の憧れと実際の仕事のギャップが関係あるかもしれません。思っていたような仕事と違っていたらモチベーションも下がり、仕事にも前向きに取り組むことが難しくなるかもしれません。どうしても仕事が合わないようなら無理に働き続ける必要はありませんが、辞める前にもう一度、冷静に考えてみることをおすすめします。